建築学科攻略サイト

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2015年01月07日

建築学生は知っていた

どうも、明けましておめでとうございます。


もう2015年が始まって1週間経っていますので少し遅くなったような気もしますが、初記事でも書こうかなぁと思います。


今年も、建築学生は卒業設計の真っただ中でしょうか。


この時期になると、卒業設計独特の空気というものが出来上がり、学生時代の集大成を見せつけるべく、色々な議論が教室やTwitterで飛び交っているのを見かけます。


そして、卒業シーズンになると、そういった熱い空気もひと段落して、社会に出ていく不安や意気込みについてのお話が出てくるかと思います。


最近は、


社会に対する問題意識や、今後の若者の社会はどうなっていくのか?


なんていうテーマが盛んになってきていますね。


まぁ、これ昔からあったのでしょうが、最近色濃く、誰にでもわかりやすいテーマとして、語られているような気がします。


年始に、


NHKの「建築は知っている ランドマークから見た戦後70年」


という番組で、日本の歴史・日本の今後について建築を通して観察するというものが放送されました。


僕がTwitterでフォローしている人のほとんどは建築に関連している人もしくは学生なので、この番組について、様々な議論が飛び交っているのを、年始早々タイムライン上で見かけました。


ただ、僕はその番組を見ていないですし、あえて見るものでもないと思っているので、


暇で暇で仕方がなくなれば、また見てみようかな?


くらいのテンションで居ます。


それは、この番組の構成がしょうもないとか、建築に興味が無いとかそんな話では無く、経済や社会・政治の側面では、前々から普通に目に見える問題として存在していて、普通に学生時代から僕が日常で考えていることを、この期におよんで建築の視点から再度確認する必要が無いという理由があるから、見る必要が無いわけです。


この番組の新しいところというのは明快で、


今まで大衆メディアの中では、社会学や経済学・政治などの側面からでしか話されていなかった今回の番組のテーマになるような内容を、建築の観点から分かりやすく語ったということだけで、本質的な内容は目新しくもなんともないと思っています。


それなので、まぁ暇なときに見てみようかなと、その程度に思えて仕方がないわけです。


おそらく、ある程度の知識がある人や、大学で教育する立場にある人たちがこの番組を評価しているとしたら、その評価の対象が


「これは新しい建築や未来、現代社会の考察だ!」


といったところに無く、建築学科であれば建築だけ勉強していれば良くて、建築のジャンルですべての物事が解決できるという、残念な思想を持つ大学生や社会人に、社会学や政治・経済の初歩知識を得るプロセスを、従来とは違う方法で提供したという、教育的な立場から評価しているのではないでしょうか。


少なくとも、僕が自分のタイムラインに流れてくる大学の教育関係に居る人たちの発言を読む限り、そういった内容が多いように思います。


だから、今後は建築のふわふわしたデザインや、哲学(っぽいもの)の薄っぺらい理解だけでなく、社会や政治、日本の“現実”というものについてもっと興味をもって、しっかりと自分なりに考えて、現実の中で行動していくというのが、この番組をまじめに見た人たちがとるべき姿勢であり、提供者側が取ってほしかった姿勢だと思います。


個人的なお話をすると、僕がこういった“日本の現実”というものを、ぼんやりと捉えてみようと目論み始めたのは高校を中退した時くらいからです。


動機はとても不純で、ちょっと金持ちになりたいと思って、未来が予測できれば金持ちになれるのではないかというところからのスタートです。


けど、突然


「予知」や「直観」


といった、スピリチュアルに近い観点から入ってしまうよりは、まずは自分の身近にある、普通に自分が理解できる範疇の物事をしっかりととらえ、そこから徐々に積み重ねる形で、予想をしていこうという計画でした。


だから、日常で自分が接している社会を起点に、そこから歴史を勉強したり、小さな社会におこる小さな政治を観察して、そこから日本の政治に結びつけたりと、色々と考えるようになったのです。


で、そのころからもう5年くらいたったのですが、僕がここ数年で考えて行動してきたことを振り返ってみると、地道で雑な面もまだまだありつつ、ある程度は正確な判断をしてこれたなぁと思っています。


僕は、大学の学部生の頃、大学が開催している就活勉強会やセミナーがお遊戯にしか見えなかったので、個別に友達を集めて就活の勉強会をやっていました。


で、その当時勉強会の一部で言ってた内容というのが、最近になって誰にでもわかりやすく、見えやすく(認知しやすく)なってきている頃かなぁと思っています。


ざっくりした内容を言うと、


「大企業を筆頭に日本が目標にしてきた、給与システムや労働システムが安定していたというのは一昔前の話で、そんなものはもう破綻寸前だから、そこに乗らないほうが良いと思うよ〜」


というような内容です。


何故かというと、万人の時間を平等に換金するという「一億総中流」という概念は、ほぼ完成系に近づいたというか、これ以上の線形的な発展は無いように見えたからです。


で、線形的な発展が無いということは、天井に到達すれば当然折り返すわけで、折り返すということは、単純に残念な方向にベクトルが向いていくということです。


※簡単な図を描いてみました。
v.jpg

図が画像だけでは分かりにくい場合は、こちらの5分ほどの動画で少し詳しく解説しましたので、参考にしてください。※動画の画質は変更できます。




右の図を見てわかるように、全員が揃って残念な方向にシフトしていくというわけでは無く


”落ちる人とそれに気が付いて上がっていく人が明確に分かれる”


という残酷な現実がやってくると思います。


「え〜そんな!今までの日本のやり方が間違ってたの!?」と思うかもしれませんが、別に日本の今までの政治や方向性が悪かったとは思いません。


むしろ、これだけの大衆をひとまとまりに、ほぼ全体を真ん中の層まで持ってこれたというのは、ほかの国から見ると大成功と呼べるものだと思います。


けど、これからは明確に方向性が分かれてくると思います。で、勉強会の時には


「これからはこういう進路とこういう進路にわかれるよ」


というところまで僕が解説し、参加してくれていたメンバーたちは、各々進路の選択をしたわけです。
※最終的な選択に関しては、個人の自由なので僕は干渉していません。


ちなみに、前の記事にも同じような内容を書いたと思いますので、そちらも参考にしてみて下さい。


■ 建築学生の、リアルなその後
※この記事の真ん中くらいの進路選択とかの部分で、同じような内容に触れています。


で、その就職活動勉強会から3年ほどたった昨年2014年に衆議院総選挙があり、分かっていた通りの出来レースみたいな選挙結果になり、そして今からまた、より分かりやすく日本は変わってくるようになるのだなぁと思います。


「景気回復!」


僕はある程度実現すると思います。


ただし、日本の国民がどこに期待をしているのかは知りませんが、日本人(ほぼ)全員の給与のベースアップ、日本国民全員の豊かな生活という、今までの一億総中流の延長みたいな話ではないと思います。
どういう景気回復・国民の生活かというと、


豊かになる人がただ豊かになるというだけだと思います。

v.jpg

先ほどの図を見てもらえれば分かりやすいのですが、左のような理想では無く、右のような現実が待っているということです。



ノー残業とか、残業代0とか、残業の議論が盛んになってきていますが、例えば残業代の話をすると、今までのように残業=時間では無く、残業=成果で、その成果について給与が支払われるという内容になってくると思います。
※これは、もうニュースとかで言ってる内容なんで、今あえて言うことでも無いのでしょうが・・・。笑


すると、どうでしょう。単純に同じ会社の同年代や同じ立場の社員の中にも分かりやすく違いが出てきます。


同じ立場の社員、AさんとBさん。AさんとBさんが共同で生み出す成果が、100だったとします。


成果に結びつく残業をやっていたAさんと、ただ会社にいて、だらだら過ごしてタイムカードを切るタイミングをうかがって残業代をもらっていたBさんが、今までは同じだった。


そして、働くAさんと働かないBさんで100の成果を出していた。


これが今まで。


で、それが成果に応じて給与が決まるとどうかというと、先の例の2人で言う、Aさんが昇給し、Bさんが減給するということです。


Bさんにとってはたまったものでは無いですよね。「おいおい、ちゃんと定時まで働いて、こんなに残業しているじゃないか!」と、個人的には文句を言いたくなるわけです。


けど、会社の生産性はAさんに投資したほうが上がります。


逆に、お荷物なBさんにかかるコストは当然削減したくなるわけです。それなので、Aさんはより豊かに、Bさんはより貧しくなるわけです。


この結果、AさんとBさんが生み出す成果と言うのは、当然今までよりも高くなるわけです。生み出されるものが結果前と同じ100だったとしても、Bさんにかかっていた”無駄なコスト”が削減され、結果生産性は上がります。


お見事、自民党の思惑通り、景気回復と昇給が実現するわけです。


ざっくり言うとこんな感じです。


だから、僕は3年ほど前、自分が学部生で進路選択をしているときに、大きな企業の推薦があったのですが、それを蹴って1年間大学院の名前だけ借りて準備をし、準備完了とともに、小さなベンチャーに入ったわけです。
※もちろん、起業すればもっと依存から解放されるのかもしれませんが、残念ながら当時の僕の実力では、自分で少し不安がありました。それなので、この選択肢で落ち着いたのだと思います。


入社時から、今も給与は出来高払いです。


いわゆる「歩合給」というものです。時間の拘束が極端に少ないというメリットもあります。逆に、仕事を作り出せず、成果が出なければまともに飯が食えないというデメリットもあります。


当時は、


不安定な歩合給より、基本給を沢山もらえる大企業に入れよ、何でそんな危ない橋を渡るのだ?


と猛反対を受けたわけですが、3年たった今年、いよいよ「残業代が0になります」とか、「成果や対価の見直しがどうのこうの」といわれても、僕には何のダメージも無いわけです。


もともと残業代という概念が無い会社に入ったわけですから。


けど、こういう当たり前に目に見えている現実が分かっていなくて、残業代で飯を食っていた多くの人たちはどうなるのかと言うと、すっごい苦しくなるわけです。


だって、突然不可抗力で自分の取り分が減るわけですから。


けど、こんなものは、短期的に見れば不可抗力ですけど、普通に長期で見れば何度も予兆があって、何年も準備期間があって、「勉強なんてダセェ、大学は遊ぶところだよ〜♪」とか、「建築学生はもう課題でいっぱいいっぱいで、忙しすぎて他になんもできな〜い」なんて悠長なことを言いながら、準備できる時に適切に対応していなかったという面では、ただの自己責任で、不可抗力でもなんでもないのです。


まぁ、こんな感じで、社会や政治、日本の現実に興味を持っていれば、ある程度今後の準備が出来るわけです。備えあれば憂いなしといった大昔からのシンプルな内容ですが、これが意外と重要なのです。


だから、NHKの「建築は知っている ランドマークから見た戦後70年」という番組も、


■ 分かる人にとっては、今後のその人の未来をしっかりと変えてくれる番組になったかと思います。

■ 今まで通り「建築ですべて出来る!」みたいな人にとっては、くだらない建築設計やデザイン手法を書いた本と同様「有名建築家の時代や建築に対する姿勢が感じられた」みたいな印象になるでしょう。

僕みたいな人にとっては普通に知っていたことを復唱されたという、特に価値の無い番組にもなります。けど、暇になったらまた見てみようと思いますし、全然思ったのと違った内容であれば、また記事でも書こうかと思います。


まぁ、個人的には、これからも、もっといろいろと考えて、観察していこうと思っているという、非常に堅実で平凡な生活を2015年も続けていこうと思っております。


何気な〜く1年とちょっとこのHPも続いたのですが、徐々にアクセスも増えてきて、少しづつ読んで下さる人も増えてきました。


それなので、少なくともある程度の危機感や違和感を持っていて、僕みたいなどこの誰かも分からない人の記事に興味を持って下さるような優しい方・熱心に質問をしてくださるような方と一緒に、この2015年も頑張っていこうと思います。


新年のご挨拶が長くなったおまけに、あまり明るい内容の記事ではありませんでしたが、今年もまた、色々と気づいたり考えたり、実行してきたことを、できるだけ分かりやすく共有できるように頑張ってまいりますので、今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。


それでは!


posted by makku at 17:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする