建築学科攻略サイト

凡人が建築学科をスムーズにクリアしようと試みるために作ったサイトです。「攻略したぞ!」という過去形ではなく、「攻略できるかな?」というニュアンスです。
正確には、建築学科(を)攻略(したい人の)サイトです。
自分が建築学科出身で、今いろいろと仕事をしている中で、実際の現場を見て思ったこと、感じたことなどを、建築学生時代の経験に絡めて書いております。
よろしくお願いいたします。
 

過去ログページ


2015年12月15日

1年経つのは早いですね

こんにちは



年末に近づくにつれ、卒業設計の提出期限に追われたり、進路について悩んだり、就職活動したり・・・



と、忙しすぎる生活がさらに忙しくなっていく建築学生と違い



年末に近づくにつれて仕事が落ち着き始めて、コンペも少なくなり、どんどん暇になっていく・・・



というような生活をしているため、今年ももう1記事くらいは更新してみようと思いました。



何か書こうと言っても、特に変わったことをしたわけではありませんので、日記に等しい記事になってしまうのですが、今回は建築学生だったときに、あまりスタンダードでは無い進路選択をした僕が、実際に自分の生活を通して思ったことや、改めて知ったことなどを書こうと思います。



前にも書いたことがありますので、一応前の記事も載せておきます。


前記事@ 建築学科の行方不明者

前記事A 建築学生のリアルなその後


大学からの進路選択には、実は大量のパターンがあると思います。



元々建築学生だった僕の周りのスタンダードといえば、



ゼネコン・組織系に就職するか
アトリエに修行に入るか
大学院へ進学する
(※すべて国内外問わず)




という進路でしょうか。



色々と事情はあるかと思いますが、この3つが特に多く、そのほかはあまり認知されていないというか、興味を示されないというか、一般的にはこういう進路が多いと思います。



で、その後は行った人のみぞ知る世界という感じですかね。



なんとなく、ゼネコンに行った先輩は景気よくやっているらしいとか、アトリエに行ったOOさんはもうすぐ独立するらしいとか、大学院へ行った先輩は就活に困っているらしいとか・・・



ちらほら噂は聞くものの、実態というものは分からず。



何年か経ったら、SNSで転職してる記事を見かけたり、進路が決まった報告を見たり、なんだかよくわからない活動をやっているのを見かけたり・・・。



とりあえず、よくわからないけど、生きているらしい



ということ以外はよくわからない。



これが人の進路というものかと思います。



で、こういう噂を聞いて進路選択をするというのも、大学生の“あるある”のような気がします。



組織設計に行った彼(彼女)は、半期のボーナスで100万円もらったらしい!
アトリエに行くと、月収が15万円らしい!
ゼネコンに行った彼は、残業代が沢山入って月収が40万くらいあったらしい!
ハウスメーカーに行った彼(彼女)は、忙しすぎて辞めたらしい!
彼(彼女)の居る会社は、平均年収が1000万あるから、合コンでモテまくりらしい!




と。



落ち着いて考えればこれらは進路選択をした人の生活のごくごく瞬間的な1部であるにも関わらず、それを自分の都合のいいように解釈し、安易に進路選択をしてしまう人も少なくないかと思います。



将来建築家として独立したいからアトリエに就職する
設計の経験を積みたいけど、適度にお金をもらいたいから組織設計に行く
とにかく給料を稼ぎたいから大手に行く
就職先の幅を広げたいから大学院へ行く




と・・・。



で、こういう進路選択はあまり長続きしないと、僕は思います。



これは逆から考えて思うことなのですが、続いている人というのは、こういう表面的なうわさで聞くような事情があまり関係なく、結局自分のキャパに合った選択をしているから続いているだけです。



逆に、キャパに合ってない選択をすると、なかなか続けていくのが厳しいです。



しかし、日本人(別に日本人に限ると言うわけではないのですが)は、見切るのが下手なので、自分のキャパを大きく超えている選択をしているにも関わらず、愚痴を言ったり、文句を言ったり、多大なストレスを抱えながらそれを続けてしまっているように思います。



先日、珍しく家でテレビを見ていて、面白いなぁと思ったことがあって、



とある合コンを特集している番組で、それが


「自衛隊と合コンするイベントがどうも人気らしい」


というものでした。



で、タレントが合コンに来ている女性達にインタビューしたときに女性達が答えていた内容が、



相手に求める年収は500〜600万円



というものです。



何度か書いたことがあると思うのですが、僕は仕事の関係で、色々な人の個人情報に触れますので、大体の職種の所得を知っています。それも、ネットで調べたとか、噂程度のものでは無く、公的証明書を発行していただいて、それをもとに仕事をしていますので、この女性達がいかに場違いな場所に居るかがすぐに分かりました。



これは自衛隊を悪く言っているわけでも、否定しているわけでも無く、結婚適齢期の自衛隊の所得の平均値は500〜600万円では無いっていう、ただそれだけのことなのです。



つまり、女性達がその合コンに求めているものが最初からそこに無いのです。



で、その場合は、ちゃんと事前に調べて、考えて、行かない方が良いと思います。



相手方にも失礼ですし、自分が期待して求めているものは何も手に入らないです。



こんな感じで、明らかに自分に合っていない場所・環境を選んでしまう人があまりに多い。期待や妄想は現実とは全く関係ないことに気づかず、ずっとこういう選択をしてしまうと、



悪意無く人を傷つける可能性がありますし、何も悪くない世の中や他人を恨んでしまうようになります。



大手企業に入ったのに、忙しいだけで収入が少ないじゃないか!
アトリエに行って修行すれば独立出来るはずだったのに、全然独立出来ないじゃないか!
大学院へ行けば待遇が良くなるはずだったのに、全然良くならないじゃないか!




みたいな。



これらの発言は普通に誰が考えても純粋にアホな発言だと思うのですが、結構当たり前のように言っている人たちが居て、僕は毎回びっくりするとともに、悲しくなってきます。



自分のキャパを見誤らずに、自分にあった適切な選択が出来れば、こんなことを言う必要なんてどこにもないのになぁ・・・と。



これには一部、未だに原始人並みの「大企業・有名企業は無条件に万歳」とか「高収入=豊かな生活」みたいな発想を残したまま進路選択を迫る学校の姿勢や、マスメディアの非常に無意味な情報の報道の仕方にも問題があるのだと思うのですが、とにかく、そういう変な雰囲気にのまれてしまう前に、そんなのは自分でちょっと考えれば良いんです。



例えば、大きな企業の社員は高収入なのか?



というのを、大企業=高収入って細胞で反応してしまう前に一度考えてみましょうか。
で、高収入の定義がどの辺か知りませんが、年収1000万円以上だとしましょう。



僕も昔内定があった企業を例に挙げてみますと、とあるスーパーゼネコンで、初任給大卒22万円。
ということは、年間の基本給は264万円ですね。



ボーナスが年2回計100万円あったとして(ほぼ無い条件だと思いますが)364万円。です。



じゃあスーパー好景気でボーナスが200万円×2回で年間400万円(年間400万円のボーナスはなかなかです)もらえたとして、それでも年収1000万円に到達するためにはあと600万円必要で、12で割ると月50万円。

残業代が10万円だとしても、固定給で40万円必要。「22万円から急に2年目は40万円に昇給!」なんてことは考えにくいので、1年ごとに月給が1万円昇給(これもほぼあり得ませんが)したとして、18年必要。

22歳が新卒だとしたら、年功序列だとしても年収1000万円に到達するのは18年後で年は40歳です。
今のまま会社がずっと変わらず順調で18年必要なのです。



つまり、給与の待遇としては、その辺の会社と特に変わり無いということです。



潰れる可能性云々といっても、今はどの会社もリスクは対して変わらないと思います。



いかに大企業であっても、18年後も今のままということは、まずありえないと思いますし、そうだとしたら潰れている可能性が高い。



だから、大企業の平均年収とか見て、「800万円」とかって書いてあっても、そこに到達するためには相当な時間が必要で、しかも行ける確証もない。



結局は、何も考えずに卒業して数年で行けると思って入社した人からしたら、



「頑張っているのになんでこれだけしかもらえないんだ!?」



みたいな発想になるんだと思います。
けどちょっと当たり前のことを当たり前に考えれば、



大企業に行ってすぐに良い生活(この話では、例として年収1000万円の生活を出しただけです)が送れるというわけでは無さそうですね。



って、ものすごく自然に分かると僕は思うんですけどね。




アトリエも一緒です。



有名アトリエに行ったからといって、独立してうまく行くわけでも無いですし、目の下を真っ青にしてマックブックを持って講演会へ行き、講演中にずっと寝ているような学生のテンションのままアトリエに行っても、学ぶものなんて一つも無いじゃないですか。



結局、ごく少数の人間を除くほとんどの人は、一生これで食っていくみたいな覚悟をしているというより、学生生活の延長線上で卒業設計をずっとやっている感じだと思います。



お金もらってない分、結局責任もないし、実際に建つ建物では無いんだから、細かい部分も考えなくていいという風に。



で、そういうののなれの果てが大学に就職して非常勤をやっていると、今はなんとなくそれでもバレずにごまかせますが、いずれ大学の評価・教育が非常にシビアになったとき、多分真っ先に淘汰される存在がそういう“微妙な立ち位置の自称建築家の大学教員(アルバイト)”だと思うんです。



というか、あれ



アトリエ出身で見事建築家になった人



みたいな扱いですけど、実質は大学のアルバイトでしょ?
なんかあれを”成功例”としてしまうと、アトリエ出身者の建築家としての未来はもう終わってる気がするんですよね。



「嘘だ〜、そんな卑屈な考え方は、建築家に嫉妬しているだけだろ!?」



なんてコメントももらったりして、共感してもらえないことも良くありますが、僕個人の人生としては、どう一生懸命ひいき目に考えても、「独立したは良いが、仕事取れないからアルバイトしてる人」に見えてしまって、どうもそちら側に人生をベットする気になれないのです。



まぁ一部ちゃんと本職でデザインが出来ている人を除いて、多くの大学にしがみついている非常勤よりは多分僕の方が仕事沢山持っていますし、大学の非常勤が大学からもらっている年収よりも僕の月収の方がたぶん多いので、どう頑張っても嫉妬のしようが無いっていうのが本音ですけどね。



結局、昔バブルの時に建設ラッシュがあって、嫌でも仕事取れて建築家万歳みたいな時代が今後も続けばいいんでしょうけど、多分そうでは無いんですよね。



そうでは無い今の時代に、今の多くの自称建築家という存在は適応できていないように思います。



今はなーなーで生き残れていても、僕たちみたいな20代の世代が良い具合に熟したころには、そういうスタンスで飯食っていけない時代になると思います。



そういうことも考えないで、とりあえずアトリエに行って修行すれば自動的に独立して建築設計事務所が出来るみたいな安易な発想で進路選択をすると、思っている未来にたどり着けないと思います。



しかも、厄介なのが気づくまでに時間がかかるということ。



それこそ、寿司の修行を10年やっていて、いざ独立しようと思ったタイミングで、人間でもごく一部の熟練職人でなければ対抗できない、すごく高機能なシャリマシーンが出来たと。



こんなのは普通にごくごく一般的にあり得る話です。



「寿司は心だ!機械にはこころが無い!」



なんて言っても、どうしようも無いです。



それはあなたの好みの問題であって、中堅の職人が握る寿司よりうまい寿司が、マシンのおかげでとても良心的な値段で食えるなら、そっちの方がいいし、それ以上のものは熟練の職人にしか出来ないから、高くても必然的にそっちへ流れていくんじゃないですか?って思いますし、僕自身も多分大金払って中途半端な寿司食うくらいなら、安いけど良いマシンが握ってるそこそこの寿司食べるか、高くてもちゃんとした職人の素晴らしい寿司を食べます。



つまり、悩みすぎて身のふりを決められないのは問題ですが、今までのセオリーが通用しないことが多い中、今までと同じセオリーで進路を決めようとすると、必ず生きにくくなります。



ストレスも多くなりますし、思っていたことと違う未来が来ますし、最悪の場合後に引けなくなってしまいます。



だから、



誰かがなんとなくこう言ってたよ
世間一般ではこういわれているよ
大学の同級生はみんなこうしているよ



みたいな話では無く、もっと自分でしっかり考えて、自分の好きなことに挑戦していけるように色々と試行錯誤していくほうが未来とつながっているように思います。



就職のために大学へ行こうとか、将来のために大企業に行こうとか、豊かな生活のために1000万円以上稼ごうとか・・・。



正直、年間所得が1000万円以上あっても特に良いことなんてないですよ。



僕なんて、年間に使う金額は300万くらいだと思うので、正直300万円あれば僕は十二分に楽しく生活出来ますし、300万円くらいなら、今の会社を辞めても稼げる金額です。



ただ、僕は今の仕事が好きでやっているので、辞める理由が無いってだけで続けています。



確かに収入が沢山あれば余裕はあるかもしれませんが、その余裕が何かの役に立つかと言われればそんなこともないです。



好きな時に好きなものを食べて、好きなもの買って・・・


っていうのに憧れがあったとしても、


触れた物すべて買わなきゃ気が済まないざます!



っていうテレビとかで見るお金持ちお嬢様では無い限り、個人が欲しくなるものなんて、全部買ってもたかが知れていますよ。



僕の経験で言うと、僕は去年まで独り身で、家賃が激安のところに住んでいたので、20代の一人暮らしってことを考えると、相当自由に使えるお金があったんですよね。



それで、いっそのこと自分が欲しいと思うものとかやってみたかったこととか、全部やってやろうと思って、とりあえず現金とカードで合わせて数百万持ってブランド品買いに行ってみたり、一人で高級な料理屋さんを朝から夜中まで1日かけてハシゴしてみたりしたんですけど、結局1日中良いもの食っても15万くらいしか使わなかったし、家族を連れてブランド品店に行き、結構沢山買って40〜50万程度です。



あと、時計もいくつか買いましたが、今僕が使っている時計すべての値段を合わせて、せいぜい150万くらいです。



つまり、僕みたいな平凡な20代であれば、結構贅沢して使えるお金って200万くらいで、こんなのは年収300万の人でもやろうと思えば出来る生活なんですよね。



こういうのはやってみるとよくわかります。



そして、やってみるとおそらく毎日こういう生活をしたいなんてのは思いませんし、たかだか自分の欲しいものとかやってみたいことなんて、十分手が届くことなんだなぁって思うと思います。



絶対に毎日高級なご飯を食べたいんだ!



って、どうしても思ってしまう場合は、高級焼肉店へ行ってみて下さい。一切れ2000円〜3000円くらいの肉なんて、沢山食べられませんし、僕は3切れくらい食べるともう胃がもたれていやになります。



とてもじゃないけど毎日食べたいなんて思いませんよ。
4〜5万円あれば出来ることですので、是非やってみて下さい。



あと、ぼくは高校の頃、将来はベンツに乗るのが目標だみたいなこと言っていたらしいのですが、今は(1000万以下のクラスであれば)ベンツくらいなら、明日買おうと思えばキャッシュで買えます。

そうなると結局欲しくなくなりますし、それが目標でも、憧れでも無いことに気が付きます。



大手企業へ行けば合コンでモテるのかもしれませんが、僕にはもう嫁がいますのでモテる必要もないですし、そういった合コンに積極的に集まってくるタイプの人と、多分僕は考え方が全く違うので、仲良くなれない気がします。



ただ、1個だけ欲しくないけど買ってみて、意外に良かったものがあって、それは庭付きの1戸建てです。これは本当に買ってよかったと思ってます。



まぁ、結局、自分の満足を物に置き換えても、値段が高いものには天井がありませんから、例えば値段の付けられないダイヤとか、絵画とか、数億円の家とか、もうこれ以上に無いほどの大成をなした人にしか関係ないことで、僕みたいな平民は、結局上下で2000円の服が着れて(実際に僕の上下の服の値段を合わせると2000円くらいです)、健康的でおいしいごはんが毎日食べられて、普通に快適な家に住むことが出来ればかなり幸せだと思います。



そうなってくると、今の僕のモチベーションを支えてくれているのは、高級車に乗って周りからキャーキャー言われたいわけでも無く(これも虚像で、実際に乗っても何も思われません。)、毎日高級料亭に行きたいわけでも無く、ブランドの服を集めたいわけでも無く、お金を沢山稼ぎたいわけでも無く、結局快適に生きながら、自分の好きなことを好きなようにやっていることで、好きなこととかやりたいことなんてのは、日によって変わりますし、ずっと長い年月同じでも無いです。



今はたまたま今の仕事が好きでやっていますが、今後ずっと死ぬまで今の仕事をしているような気もしませんし、たまにコンペ出してみたり、たまに人から頼まれて何か絵やCGで紙面を作ってみたり、株をやってみたり、今みたいに自分が考えていることを記事にしてみたり・・・



「とにかく、これ!」



と決めたことは何一つなくて、自分のキャパで出来ることをきちっとやりながら、自分のキャパを広げるために色んなことに挑戦したり、時には冒険してみたりと。




僕が今の進路を選んだのは



僕は年上におべっかを使って上にうまく上がっていくタイプじゃない

会社で決まった時間、決まった場所に居るのも非常にストレスです

仕事したくない日は休みたい

責任の擦り付け合いみたいなチームプレイは嫌い




という、非常に単純な理由です。



資格を取れ

とか、

石の上にも3年

とか、

手に職つけろ

とか言われているこの時代ですが、僕は自分で色々と考えて、自分のキャパを正直に見た結果、あまりこういう今の世の中の風潮には共感できませんでしたし、何か人のコントロール下で動くのも面倒くさいと思ったので、




「ふらふらと気が向いたときに色々なことをする」



という進路を選んだのです。
※ただし、責任感はしっかりと持って仕事してますよ。仕事に対してはきっちりお金もらってますから。



結局、今はそこそこの収入があるみたいですが、それが別に下がろうが上がろうがどちらでも、僕自身は困りはしないです(嫁が困るかもしれませんが・・・)。



僕はサラリーマンでもありますし、自営業者でもあるので、



僕の進路はこれだ!



と、1つに言葉を絞って表すことが出来ませんし、おそらく大学の中では進路選択に失敗した人みたいな扱いなんでしょうし、社会不適合な性格なんだと思います。




ただ、こういう進路も選択肢の一つとしてありではないでしょうか?



程度で、就活中にも関わらず、大学から提供されている進路選択の例が少なすぎてどうしようもないという方がいらっしゃれば、ちょっとだけ参考にしてみて下さい。



非常に長くなりましたが、おそらく今年はもう更新しないと思いますので(コメントへの返信はしますが)、2015年の残りをお互い良いように過ごせるように頑張りましょう!



そして、2016年を素敵な年にするために、これまたお互い頑張りましょう!



それでは!


posted by makku at 22:13| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会人生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月09日

コンペに出す準備といえば、一体何をすれば良いのか

こんにちは。



ここんとこ、忙しいわけでは無いのですが、色々とやりたいことが沢山あって、そういうことをやっていると、なかなか記事を更新する気になれず、特に書こうと思う内容も見つからず、毎度のことながら、久しぶりの更新になります。



今回は、建築学生が大好きなアイデアコンペ・デザインコンペ等を出すときに、どういう準備をすれば最短で結果が出るのか、何をすればいいのかというのを、僕の経験を踏まえて、出来るだけ分かりやすく簡単に書いてみようと思います。



昨年(2014年)のこの時期にも



「久方ぶりに見た、現代コンペの雰囲気」



という記事で、2014年のコンペのトレンドや、風潮、評価基準等、色々と僕が感じることを書いていました。



ただ、



“観察しただけ”
“分析しただけ”



というものでは何も面白みがなく、誰でも書ける内容になってしまいますので、僕はあの記事を書いたタイミングでデザインコンペに作品を提出し、ちゃんと賞を受賞しております。



そして今年も、記事には書いていないのですが、Skypeで連絡をくださった方、ブログのコメント・TwitterのDM等で、2015年版のコンペのトレンド・分析等を雑談も交えていろいろと話していたのですが、今年も最近作品を出してみて、無事受賞することが出来ました。
※具体的なコンペの内容は言えませんが、わりと大きなコンペだと思います。
応募人数(登録人数では無く)400人規模くらいでしょうか・・・



僕が建築等のアイデア・デザインコンペに本格的に応募を始めたのは大学学部4年生の時です。



本当に初めて作品を出したのは3年生の時ですが、結果は惨敗。



学生のころのTwitterか、どっかの記事で書いたかもしれませんが、学部3年生の時に大量の作品を作ったのですが、見事というくらい全く評価されず・・・笑



そこから、入選しなかった僕の作品と、入選している作品を比べてみたり、雑誌の切り抜きを集め、過去の受賞作品を片っ端からトレースし、建築士試験問題程度の実施図面を何枚も書き・・・と、アナログなことをしながらコンペで評価される作品を分析し、学部4年生になって、初めてトレンドを意識して出した作品で受賞したのが初めてです。



それから、もう今までで2ケタは余裕で超えるくらい受賞していて、今は没作品を除いた受賞作品だけで、一般的な建築学生よりも作品数の多いポートフォリオが作れるのではないかなぁと思っています。



まぁとりあえず、色々とやってみたなかで、一つこれは正しいのではないかなぁと思うことがあって、それは



今の時代であれば、コンペは狙えば簡単に受賞出来る



ということです。



”簡単に”の定義が人によってあいまいですので、その定義を先に説明しておきますが、例えば、「ヒット」とか、「アート」とかというと、なんとなく評価基準が難しくてどうも感覚(センス)的なものに支配されているような気がして、それを紐解くのは難しいみたいなイメージだと思うのですが、現代のアイデアコンペ・建築コンペ程度のステージでは、それはあまり関係なく、当たり前の理論を当たり前に積み立てていった先に出来る作品は必ず評価されるという意味で



“簡単”



ということです。



僕は学部生のころ、学校にはほとんどいませんでしたが、たまたま学校に居た時などに、後輩や同期によく



「コンペに出したいのですが、どういう風に作品を作ったら良いですか?」
「どういうレイアウトにしたら良いですか?」




という質問をされていました。



で、僕が必ず答えていたのが



「じゃあなんでもいいので図面を1000枚トレースしてください」
「雑誌を100冊ほど熟読してください」
「なんでもいいから作品を100作品作ってください」
「1週間で模型を10個作ってください」




・・・・と、こんな感じの解答です。



適当にあしらっているようなイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。



僕はその人の作品を見て、その人の現状を見て、一生懸命考えて最短で出来ることを見つけ出し、それをそのまま答えています。



だって、そもそもコンペで賞を取るということは、よっぽどのセンスがある天才では無い限り、自分の好きな作品を出すことでは無く、綺麗な紙を作ることでは無く、「コンペ主催者側が作ってほしいもの」・「コンペ主催者側が見てみたい世界」を、そのまま作って提出するということですから。



だから、“コンペ出すにあたってまず知ったほうが良いこと”というのは、「はどういう作品が評価されていて」、「どういう作品が求められているのか」ということだけで、図面の描きかた、CGのかきかたなんてのは二の次です。



けど、何故かカッコいい図面の描きかたとか、レイアウトとか、そういうところに意識が言ってしまう人がほとんどです。



つまり、「コンペに出したいのですが、どういう風に作品を作ったら良いですか?」「どういうレイアウトにしたら良いですか?」なんて質問が来る時点で、



トレンドをつかめていないし、「何が求められているか?」なんてことは考えていないということが分かります。



それじゃあ、最短で出来る分析と言うのは、おそらく図面を1000枚トレースするだとか、雑誌を100冊熟読するだとか、それが最も簡単ですぐに出来る作業に落とし込んだ最高の答えだと思うのです。



「トレンドをつかむ」とか「求められているものを察する」だとか「流れをつかむ」というのは、もはや作業では無く、それをさらに細かくした「図面1000枚トレース」とか、そういう作業の積み重ねによって得られる“感覚”です。



で、いきなりその“感覚”に到達するなんていうのはおそらく、よほど柔軟な頭と思考力、センスが無いと難しいので、僕たち凡人はそういう感覚を身に着けるために、数多くの地味な作業をこなす必要があるのです。



けど、多くの場合



「その感覚に到達する方が簡単で、作業をする方が大変で難しい」



という認識があるような気がしますので、そこの順番を間違えると、ほんとに遠回りになります。



「あ〜図面トレース1000枚か〜。なんか大変そうだなぁ」



って思ってる間に1枚描けます。すぐにやってみましょう。



つまり、本当に最短でその感覚を得ようと思うと、その感覚に通じる細かく分類された作業をすべてこなすのが最も早い方法(ただし、天才は除く)ではないでしょうか?



あともうひとつ、出した作品が落選したとき、落ちた作品の分析も必ずやってください。



すごい当たり前ですが、受賞するまでは落選することしか出来ません。



つまり、落選した後に、



何故落選したのか
どういったものが評価されたのか
審査員のコメントはどうだったか




と、こんな簡単なことを分析するだけで、落選者の中では次回の受賞確率が最も高い存在になれます。
こういうのは意外とやってない人がほとんどです。すぐに出来る簡単なことなので、やってみましょう。



で、こういった



「感覚をつかむための作業」



というのは、僕が経験するかぎり、(経験といっても26年程度の人生なので、そんなに素晴らしいものではないかもしれませんが・・・)あらゆるものに通ずると思っています。



僕は



「諦める能力が人よりも高い」



と思っているのですが、心からこう思い始めてからは、やっぱり結果が出るのが早くなったと思います。



とにかく、何を始めるにしても、やり始めのころは別にネガティブな意味は無く、非常に前向きに、「自分には何も分からない」、「自分にはセンスが無い」、「考える材料も足りない」と自然に思えるので、何かはじめる瞬間は、何をやろうかなぁ・・・?なんて考える暇もなく、すぐに大量の本を読みますし(簡単に“読了”と、読んだ気にならず、結構熟読します)、色んな人の話を聞きますし、色んなことを試してみて、とにかく想定できる作業は片っ端からやっています。



その積み重ねで、はじめて「考える材料」、「感覚」、「予測」・・・といったものが身に付くのです。



「考える材料」や「感覚」が身に付けば、あとはもうこっちの物です。



ちゃんと世の中を見極め、自分の好み・主観では無い材料で判断が出来ますので、自分よがりの判断になりにくくなりますし、性格に世の中を見ることが出来るかと思います。



予想も、あまり外れません。



予想が外れるということは、どこかで主観的に、世の中を自分よがりに判断しているから外れるし、外れた時腹がたつのだと思います。



以前の国立競技場の件もそうでしたね。



僕は一貫してザハの案は実現しないと、かなり前から言っていましたし、過去の記事でも現代の建築と世の中のギャップとかについて色々と書いています。


※別に僕はザハが嫌いなわけではありません。ザハの作品を特集した本も持っていますし、1冊数万円のザハ関連の本を海外から取り寄せて買ってるくらいですから。



ですが、自分の好み・想いで物事を観たり、判断してしまう人たちが多いに盛り上がって色々とコメントしていたと思います。



それも、有名(?)な人や、テレビに出るような人もそうでしたね。



素人や学生が言うのはまだカワイイもんですが、人に影響を及ぼす可能性がある人がする発言としては、責任感が無さすぎるなぁと思いましたし、そういう人が大学で指導する立場にあるとなると、ちょっと怖いですね。



まぁ、とにかく情報がものすごく多い現代ですから、”信じるもの”によって世界が変わりますので、なかなか正確な判断をするというのは難しいと思いますし、僕もまだまだ正確にものを観れているとは思っていません。



僕が考えていることは間違っている可能性もありますし、それは何か仕事を通してでも良いですし、今回のようにコンペを通してでもいいですし、何かを社会に問いかけてみて、そこからのレスポンスで



「合っている確率が高い」
「間違っている確率が高い」




と、判断していければと思っております。



その中で、共有できるものがあれば今後も記事やTwitterで何か言ってみようと思います。



とりあえず、今回は若干コンペ寄りに記事を書いてはみましたが、とにかく何に当てはめても良いものだと思いますので、是非是非やってみて下さい。



また、この記事に関連する記事を載せておきますので、分かりにくいニュアンス等あれば別記事を参考にしてください。


■ コンペ関連の今までの記事


記事はここをクリック 


■ 前記事 好き嫌いとか要望とか


記事はここをクリック


■ レイアウト 構成の基本(3回に分けて解説しています。)


記事はここをクリック


■ フリーソフトでCG作画の解説(実際に僕も使っています)


記事はここをクリック



それでは!


posted by makku at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | コンペ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


建築学科攻略サイト 公式CM