建築学科攻略サイト

凡人が建築学科をスムーズにクリアしようと試みるために作ったサイトです。「攻略したぞ!」という過去形ではなく、「攻略できるかな?」というニュアンスです。
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自分が建築学科出身で、今いろいろと仕事をしている中で、実際の現場を見て思ったこと、感じたことなどを、建築学生時代の経験に絡めて書いております。
よろしくお願いいたします。
 

2018年02月19日

トレースに関して質問が来たので答えてみました。

こんにちは。



以前、トレースをするのにおススメの書籍っていうのを紹介したのですが、その書籍をトレースすることに関して質問が来ました。



で、この質問(疑問)、僕も自分がトレースやってた時にすごく考えましたし、今になって振り返るとその疑問について色々と向き合ったから得られたものが沢山ありますので、ちょっと細かめに記事で解説しておこうと思います。



※ちなみに、以前にもトレースについて記事を書いていますので、こっちも参考にしてください。
■ トレースのすゝめ



ちゃんと取り組んでると一旦必ず考える疑問だと思いますし、今後トレースやってみようと思ってる人にとっても参考になると思いますので。



とりあえず、質問の内容がこんな感じです。



Q

”設計課題の講評会に選ばれないのが悔しく、春休みを使ってどうにかレベルアップできないかと思い、色々な記事を見てるうちに攻略ブログのトレースの記事を見つけました。
Floor Plan Manual Housing を購入して、トレースを始めてみたのですが、少し疑問に感じたことがあります。
一覧で載っている図面を一通り頭に叩き込むとのことですが、どこにリビングがあって…ダイニングがあって…のような諸機能がどこにあるのかも詳細のページを見て覚えるべきなのでしょうか?
「単語」として覚えるべき内容に図形としての要素に加えてゾーニングの要素も入っているのかお聞きしたいです。(個人的に一覧のページの少し簡略化された図面から諸機能がどこにあるのか読み取るのが難しいかったので…)”


※書籍の紹介ページはこちら



で、僕の解答なんですけど・・・



とりあえず僕がやった順番としては、



とにかく図形を「図形」として覚える → 作者が図形に与えた意味を理解する → 自分ならどう図形を解釈し、どう意味を与えるかを考える



という順番でした。



つまり、音声中で「単語を覚える」と「文脈を覚える」という解説をしているのですが、それぞれ別々にやって、それを頭に叩き込んだのち、日常生活でそれらを頭の中で繋げたということです。



本の最初の方にある一覧(目次)に載っている図面を一通り頭に叩き込むときは、ゾーニングは考えなくても良いです。どちらかというと、「変な形の図形を平面(2D)として覚える」っていう作業で大丈夫です。



目的を限定してください。



で、一通り”図形”を覚えた後、



「その図形を作者がどう解釈しているのか?」



を、別の詳細ページで学べばいいんです。
※これは、あくまでそれが正解というわけでは無く、「他人が与えた意味」として覚えれば大丈夫です。



初期の段階で図形と作者の意図を関連付けてしまうと、どうしてもそれに引っ張られて空間と用途を結びつけてしまうので、まずは頭の中で想像できる「図形」のレパートリーを増やしましょう。



図面をまじめに書いていると、どうしてもNLDK、この部屋は「LDK」この部屋は「子供部屋」この部屋は「書斎」とか決めたくなるんですけど、名前付けるとその空間の意味や用途、隣の部屋とのつながりがいつの間にか限定されてしまいますので、その繋がりや用途を限定しないためにも「図形」として覚えてみて下さい。



覚えきった後に、作者がそのボリューム(立体)に与えた意味を文章や関連図面で理解すれば良いです。そうすると、



「自分はこの図形に対してはこういう意図が見えるんだけど、この作者はこういう解釈が出来たのか・・・」



と、自分のアイデアと他人のアイデアを比較できるようになりますので。




あと、図形として覚えていると、例えば平面として覚えた時、ふいに空いた時間で



「この平面にはどういう断面が出来るんだろう?」

「この平面を、作者と違う立体の空間に起こすとどういう空間が出来るだろう?」



とか、頭の中で図形を空間化出来るようになってきます。




いきなりそうなるわけでは無いですが、慣れてくると完全に頭の中で



「この図形を立体に起こしたら・・・」

「この図形とこの図形をくっつけたらこういう図形になって・・・」



と、シミュレーションが出来るようになってきます。



で、そういうシミュレーションが出来るようになると、街歩いてる時に見かけたボリュームとか、隙間とかが自然に頭の中で立体化されるようになります。



そうすると、実際の空間が頭の中に出来て、



「その空間が現実ではどう使われているか?」

「その空間って自分はこう解釈したなぁ」

「自分の解釈と、実際の使われ方にはこういうギャップがあるのか」

「そのギャップと、このボリュームを実際に使った作者の設計にも、こういうギャップがあるなぁ・・・」




と、日常生活で色んな比較が出来るようになってきます。




すると、こういうデータが頭の中に無意識に大量に蓄積されてきますので、ふいにコンペや課題の文章読むと瞬発的に何パターンかアイデアが出てくるようになりますし、そのアイデアに実際の空間や日常生活での出来事が含まれますので、とてもリアリティが出てきて、説得力も生まれてきます。




文章で書くと、これらの作業が相当単純化されるので、



「なるほど、イケるね!」



ってなると思うんですけど、実際やってみるとこれって”慣れ”と”やった量”に比例しますので、是非大量の材料を頭の中の空間に作るつもりでトレースしてみて下さい。








posted by まっく at 18:39| Comment(0) | コンペ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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