建築学科攻略サイト

凡人が建築学科をスムーズにクリアしようと試みるために作ったサイトです。「攻略したぞ!」という過去形ではなく、「攻略できるかな?」というニュアンスです。
正確には、建築学科(を)攻略(したい人の)サイトです。
自分が建築学科出身で、今いろいろと仕事をしている中で、実際の現場を見て思ったこと、感じたことなどを、建築学生時代の経験に絡めて書いております。
よろしくお願いいたします。
 

カテゴリー:コンペ


2017年04月15日

コンペのプレゼンボードの悪い部分を指摘してほしいと言われたので、指摘してみた

こんにちは。



これは、元々「個人的な意見をひたすら話してみた。」という記事にUPしていたコンペのプレゼンボード添削の音声ですが、これはこれで、1個のコンテンツとして数が増えてきそうな気がしますので、とりあえずこっちの記事にまとめてみました。



ほんとは図面を公開しながら色々と話したほうが分かりやすいのですが、図面の著作権が僕に無いので、音声のみになっています。



ただ、出来るかぎり音声だけで伝わるように話しています。



■ プレゼンボードの悪い部分を指摘してほしいと言われたので、指摘してみました。その2



※送っていただいた図面は、作品として成立しているものです。学部3年の方でしたが、かなり良くできてると思います。ただ、いつも通り「悪い所を全て教えてくれ」と言われましたので、辛口で指摘しています。



■ プレゼンボードの悪い部分を指摘してほしいと言われたので、指摘してみました。その1



ブログを読んで下さっている方から、「以前コンペに出した図面を添削(悪い部分を全て指摘)してほしい」と依頼が来ました。なので、送っていただいたプレゼンボード、コンペの提案を見ながら、「もっとこうした方が良かったのでは?」というのをひたすら話しています。送っていただいたコンペのプレゼンボードは載せられませんが、珍しく人の作品に全力で意見している音声をせっかく撮ったので、載せておきます。どういうところに注目して図面を見ているか、参考にしていただければと思います。

※送っていただいた図面は、作品として成立しているもので、特に指摘しなければいけないようなものでは無かったのですが、「悪い所を全て教えてくれ」と言われましたので、辛口で指摘しています。



■ (おまけ)コンペや課題で実際に使っているテクニック




コンペや課題で実際に僕が使ってるちょっとしたテクニックを話してみました。あくまでも、トレースや分析をしたうえで聞くと、結構いいきっかけがつかめるテクニックではないかなぁと思います。




to be continued...






posted by makku at 23:53| Comment(0) | コンペ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月17日

トレースのすゝめ

こんにちは



もう2016年も終わりに近づいてきましたね。



僕ももう27歳、来年になると28歳で、いよいよ本格的に30歳を意識しはじめる年齢になってきました。



この年になると、1年って早いもので、本当にあっという間に過ぎてしまいます。



27歳がすぐ28歳になり、30歳になり・・・



僕たちがまだ小さいころっていうと、30歳も40歳も50歳もほぼ同じようなもので、



そうなると30歳なんてほぼ40歳・50歳みたいなもので、50歳なんて四捨五入すると100歳なので、僕はもうおじいちゃんになったんだなぁと悲しくなります。



まぁこれ以上書くと本当に悲しくなりますので、年齢の話はこのくらいにしておいて・・・



今回は珍しく、コンペや建築に関係する記事にしようかと思います。
最近はなんとな〜く、就活とか、生活とか、そんな記事が多かったので・・・



心機一転!



というのも、最近Twitterで



「凡人がコンペ取る最も簡単な方法は過去の受賞作品を大量にトレース(書き写す)すること」



っていう発言をしました。



その時に限らず、僕はコンペやドローイングについて記事を書くとき、常々トレースが一番効果的に勉強できる方法ですと書いています。



僕が学生時代に後輩や友達に質問された時も同じことをずっと言ってるのですが、よく考えたらトレースの効果やどれだけトレースが有効かというものを説明したり、記事にしたことが無かったので、今回はトレースをすると身につく感覚や、トレースをするだけでどれだけすごいものが得られるのかというものに重点を置いて記事を書いてみようと思います。



ただ、本題に入る前にちょっと補足というか、大事なことを書いておきます。



コンペに出す目的って何ですか?



これはっきりさせて下さい。




※関連記事
■ アイデアの原点ってどこにあるのでしょうか?


僕の結論を言うと、コンペに作品を出すということは、受賞すること(僕の基準では賞金枠に入れば良い)だけが目的です。



「賞は取れなかった。けど、自分の創作活動としては納得している」



こんなことは僕の中では絶対にあり得ません。それなら、コンペなんか出さずに自身で勝手に創作をすればいいじゃないですか。



コンペで賞を取るということは、相手の要望に応えるということで、自分の作りたい作品を作るわけでは無いです。



これを勘違いして



「コンペの目的は賞を取ることでは無い!納得できる作品を作る事なんだ!」



なんて言いはる傲慢なアーティスト気取りの人もいますが、そんなのは賞取れないやつの言い訳で、じゃあ勝手に作品作って自己評価すればいいだけで、わざわざ送料費払ってコンペに出す必要なんて無いじゃんって思ってしまいます。



なので、それを自分の中ではっきりさせて下さい。

※ただし、天才は例外です。天才は自分の好きな物を自由に出して賞を取れますので。僕が書いているのは、あくまで「僕みたいな凡人が賞を取るためには?」ということです。



とりあえず、



コンペ出す=賞を取る=賞金を貰う
っていう目的で出そう!



って心から納得できる場合だけ、この記事を読むようにしてくださいね。



それでは本題にまいりましょう。



と、その前にもう一つ。



この記事では、トレースの素晴らしさを沢山書きますが、この良さは実際にトレースをやらないと分かりませんので、この記事を読んだだけでトレースしたのと同じ効果が得られるっていうことは無いです。



そこんとこ、よろしくお願いします。



まず、過去の作品を大量にトレースをして身につく最大の物を先に書いておきます。



それは、



「コンペで受賞する作品を実際に描く(作る)感覚」



です。



過去にコンペで受賞したことがあれば、受賞する作品を作る感覚が経験できているのですが、一度も受賞したことが無い場合は、受賞する作品を作る感覚を知らないまま、手探りで作品を作らなければいけません。



なので、一度も賞を取ったことが無い場合は特にやったほうが良いと思います。



過去のコンペの課題文を読んで、作品をトレースしてみて、トレースした作品と課題文を見比べる
っていう作業を何度もしていると、受賞する感覚というか、評価される作品を作る感覚が分かるんです。



これが身につけば、相当コンペに通りやすくなります。



で、ここで良く



受賞作品を沢山トレースした。じゃあ、受賞作品の要素を分析・抽出して、その要素を含む作品を新しく作ればいいんだな!



っていう勘違いをされるのですが、これは違います。
これだとただ過去と同じ作品を作るってことになるので。笑



じゃあこの「受賞作品を作る感覚」が必要かというと、



自分が作った物が「受賞しそうか、しなさそうか」を自分で評価できるようになるからです。



あくまで、作品を作るのは自分自身で、作品自体も自分のものなのですが、その作品を客観的に良いか悪いか判別できることが大事で、トレースをして、受賞作品を作る感覚が身につくと、この能力がかなり上がります。



どういう感覚になるかというと、



自分で作品を作っている途中ないし、作品の大枠が出来た段階で



「あ、これ取れるな〜」



って、「1+1=2」っていう数式を見た時と同じような感覚で、素直に思えるようになります。



「これ取れるな〜」って思って実際取れたのが1回とかならまぐれの可能性も大いにあると思いますが、僕の場合、賞(賞金枠)ですと10本以上取っていますので、おそらく正しい感覚なんだと思います。



トレースしてみて、是非この感覚を身に付け、トレースの枚数を増やしていくことで、この感覚をより洗練していきましょう。



他にも、トレースをしていると良いことが沢山あります。



そうですねぇ・・・、



描けない図面の種類が少なくなるっていうのもあります。



例えば、海外雑誌などで美しいパースを見て



「あ〜こんなパース描けるようになりてぇな〜」



って思うじゃないですか、あれに近いものならすぐ描けるようになりますよ。



だって何の画像の上に何を張り付けてテクスチャを作っているか、どういう効果をかけて光や影を表現しているか、1枚の画像のどの工程までモデリングソフトで作ってて、どの工程からPhotoshop等の画像加工アプリを使っているか?



っていうのが大体イメージできるようになるので。



※自分が描き写しているものを、単純に写すだけでは無くて、頭の中で各要素に分解するイメージを持ちながらトレースするとより効果的です。
「この木は合成だなぁ・・・」「この図面のテクスチャは、図面の上から貼ってるの?下に貼ってるの?」「影はレンダリングで付けた物?Photoshopで合成したもの?」
みたいな感じで。



CGのレンダリングで細かい影や光を描写するのは大変時間がかかります。



けど、Photoshopでやるとかなり簡単なものとかもあります。最終的に出来る画像に大差ないのですが、作る時間は相当違いますので、こういうのも分かってると無駄な時間使わなくて済みます。



トレースって、最初は描くのに必死になっててあまり考える余裕がないのですが、慣れて来ると同じ図面を書き写してても、効率的に写す方法とか分かります。



複雑そうに見える受賞作品のA1パネルも、書き写してみると実は単純なことしか書いてなかったり、コピペが沢山使われていたりしています。



逆に、簡単に書き写せるシンプルなドローイングでも、トレースしてみるとバランスがおかしくなったり、なんかダサくなったりして、シンプルに見えて実はけっこうレイアウトに凝っているんだなぁとか、色々分かります。



この反対で、「シンプルでも意味深な作品」に見えて、じつは内容の無いぺらっぺらのものもすぐ分かります。



こういうのは、多分審査員も分かっていることなので、同じような基準でものを見れるようにトレーニングしてみるといいですよ。



で、トレースをする時は必ず細かい文字や句読点まで書き写すようにしてください。
とにかく、手作業で完全コピーする感覚です。



「この文字ちっちゃいからいいや〜」

「この線邪魔だから適当にごまかしとこ〜」



これじゃああまり意味がありません。



こんな細かいトレースをしようと思うと、線一本、文字一文字も見逃さないくらい良く観察しなければいけません。



こんなに他人の図面を観察することって無いでしょ?



これが相当勉強になるのです。



コンペによっては、作者に受付番号みたいなものを振り分けられることがあります。
※コンペ参加に事前登録をして、発行された番号を図面の右下に書いてくださいみたいなもの



そういうコンペの受賞作品のトレースをする時は、その番号も書き写してください。



この番号って結構でかい文字でダサいフォントで書くことを要求されることが多くて、レイアウトのバランスを崩してくるので、結構考えて配置してる人多いと思います。



その良い勉強になりますので。



とにかく、自分で書き写す、書き写さないを決めずに、トレースするなら異常に細かいところまで完璧に書き写すように。



実際の画像で例を挙げると、これくらいを目標にトレースが出来ると良いと思います。

WO2u7Mha.jpg

上、元画像 第28回建築環境デザインコンペティション
URL : http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/prize/28th/public.html



下、その受賞作品をとあるフォロワーさんがトレースした画像

mklGbNhd.jpg

こないだ、Twitterで「トレースやってみようかなと思います」って連絡くれたフォロワーさんが「やってみました」ってさらっと送ってくれた画像なんですが、これくらいやると誰がどう見ても完璧ですよね。
※トレースする作品は、僕が勧めたものでは無く、トレースした本人さんが選んだものです。



もう、ほんと素晴らしいと思いますので、記事で使わせてもらいました。



※僕が学生時代にトレースしたものって、引っ越しの時にほぼ捨てちゃって、残っていません。どっかの機会に僕が描いたものも載せようかと思います。笑



この方がトレースした画像もすごいんですけど、誰かも分からない、本当はコンペ1回も取ったことないかもしれない、何も素性がわからない僕の



「とりあえず、トレースすればいいんじゃないですか?」



って記事を読んで、それをそのままやる根性がすごいと思います。笑



まぁ、僕もこういう図面のトレースを沢山やったことあるんですが、こういう図面を描き始める時って、どこから書いたらいいかわからないし、完成するかどうかも不安だし、すごく途方もない作業に思えるんですよね。



だから最初の1枚がなかなか描けないんです。



「トレースすれば良いって聞いたけど、どうすっかなぁ〜、やろうかな〜、やっぱ明日にしようかな〜」



みたいな。



けど、1文字、線一本でもいいから書き始めれば、あとは意外とすらすら書けるもんです。



トレースって僕は相当な数やっていますが、実は2枚目以降はそこまで大きな成長はなくて、最初の1枚目がとても大事だと思います。



最初の1枚目が、一番学びが多いので。



2枚目以降は新しい発見というより、1枚目で学んだことの確認や、感覚の洗練をしているっていう表現のほうが近いと思います。



なので、とにかく最初の1枚を始めてみて下さい。



1枚描いた人の感覚と、1枚も描いたことのない人の感覚って明確に違います。



時間にしては数日・場合によっては数時間の差かもしれませんが、感覚や実力としてはものすごい差ですので。



これはやったことある人にしか分かりません。



逆にやったことない人ってなんか薄っぺらいというか、適当というか、出汁を使ってないみそ汁みたいな感じなんですよ。



僕はほとんど学校に行ってなかったのですが、珍しく学校に行ったとき、ゼミ室で後輩と先輩みたいなのがエスキスしてて



「この図面どう思いますか?」

「いや〜、この赤がちょっとうるさいんじゃない?寸法線もいらないしねぇ」

「なるほどですね!」



みたいな会話をちらっと聞いたことがあって、別にいいんですけど、あまりに適当というか、感覚的すぎて心の中でそっと



「“なるほどですね”じゃねぇだろ笑」



って、適当なアドバイスされてるその後輩を気の毒に思ったことがあります。
※僕が学生の頃はSANAAみたいなドローイングが流行ってる時期で、薄~い細〜いのがウケてた時代なんですよ。



薄いシンプルな図面が流行ってる時期であっても、伝える内容、コンペのテーマによっては寸法線を書いた方が良い時、色を濃くした方が良い時、色々あります。



自分が先輩になったとき、こういう残念極まりない適当なアドバイスをして後輩を不幸にしないためにも、状況判断が出来るように色々トレースしてみて下さい。



色々書きましたが、総じて言ってることは



物事を事細かに観察し、再現する能力はとても大事です。トレースはその練習に最適だということです。




昔、僕がとある実業家の話をラジオで聞いてた時に、その実業家が



「自分は漫画を読むとき、キャラクターの部屋にある小物に○を付けて、作者が何でこのキャラクターの部屋にこの小物を配置したのか分かるまで考える。分からなければ何度も漫画を読むようにしている。作者は絶対何か意図をもって描いていて、それが分かるまで観察している」



と言っていました。



緻密な観察は、コンペで受賞云々っていう枠を超えて、仕事や日常生活にもものすごく役に立ちます。



コンペでしたら、賞金とって数十万〜数百万の話かもしれません。



けど、こういった観察眼はどこでも使えます。数十万にとどまるような効果では無いので、是非、学生で暇な時に色々とやってみて下さい。



基本、学生は暇ですからね。




学生時代に忙しいなんて言ってる人は、結局せかせかしてるわりに何もしてない場合が多いし、そういう人は社会人になっても絶対忙しいって言いながら、結局何もしない人なので、今1枚トレースすることが、社会人になってからの人生を大きく変えるかもしれませんよ!



そのためにも、さあ今すぐトレースを始めましょう。



※「何からトレースして良いか分からない!」
っていう場合は、「とりあえずこれをトレースすればいいんじゃね?」っていう本を紹介していますので、そちらを参考にしてください。


■ 個人的な意見をひたすら話してみた

↑この記事にて、音声で解説しています。↑



それでは!
旅行明けで結構な勢いで書いた記事なので、誤字脱字あったらすみません。今度チェックして見つけたら訂正します。m(__)m









※以下補足というか、今後書こうと思ってる記事の予告的な・・・



トレースを繰り返して得た観察力が、どんなことに役に立つか、1つ具体例を挙げてみましょうか。



僕はトレースで学んだ観察のノウハウを使って、株やFXをやっています。



関係ないじゃん!って思うでしょ?



建築や図面に書かれているものには、必ず人の意志、思い、行動、メッセージが含まれています。



何故、この形になるのか?
何故こういう表現になるのか?
何故、これが評価されているのか?



建築って、こういう一見つかみどころの無い図形や空間を深く考察し、読み解いていくわけです。
そうすると、必ず意味が見つかる学問なのです。



株やFXにも「チャート」という図があります。

ch.jpg

こんなの


ただの価格の変動をリアルタイムで表している図に見えるのですが、



よ〜〜〜〜〜〜く観察すると、



どういう人が、どういうときに、どういう取引をしているか
今大衆はどういう心理なのか
世の中の流れはどうなのか(というより、人々がどういう世の中の流れを創造しているのか)



これがすっごくよくわかるのです。



これが分かれば、



人が買う値段、人が売る値段、人気、盛り上がり具合、かなり高い確率で分かりますので、どこで買えばいいか、どこで売ればいいかよくわかるのです。



株やFXってものすごく単純な取引です。



安いところで買って高く売る
高いところで売って安く買う



よくよく観察して、それに合わせて取引すれば、忙しい建築学生でも1日1〜3万くらいは収入を得られます。
(この例は、元金100万くらで取引したときの話です。元金が20〜30万くらいでも、倍率3〜5倍(株はちょっとあれですが、FXでしたらかなり安全な取引)くらいで成立する話です。)



それが10日でも続けば20〜30万になって、サラリーマンの一般的な給料超えるわけで。。。
アトリエの薄給でも、仕事取れないからってみじめに大学にしがみつかなくても、全然飯が食えます。



元建築学生として、



「生活面を気にせず、大学にしがみつかずに創作に打ち込めるっていう建築学生の1つの快適な進路を作れるかなぁ?」



ってのは、学生時代から考えているし、実現可能だと思ってることですので、



もう少し自分の観察や分析に確信を持てるようになったら、



「建築を学んだからこそ出来る分析や投資」についての記事を今後更新していこうと思います。







posted by makku at 19:13| Comment(4) | TrackBack(0) | コンペ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月10日

アイデアの原点ってどこにあるのでしょうか?

こんにちは。



と〜〜〜ってもお久しぶりですね。
前回の記事更新が1月ですので、4か月ぶりの記事更新となります。



じつは、何度か記事を更新しかけたことがあったのですが、実際に記事を書いてみるとあまり面白い内容では無く、3記事ほど没になっております。



1月から4か月ほど、ほぼブログも更新せず、Twitterも更新せず、という状況だったのですが、その間死んでいたわけでは無く、僕は個人的に色々と考えたり、やりたいことをやってみたりと、楽しく元気に過ごしておりました。



さて、今回は特にこれといって書こうと思ったことがあったわけでは無いのですが、1月に書いた



「雑談しませんか?パート2」
※記事本文はこちら



という記事に質問のコメントが来ておりましたので、それにちょっと回答してみようと思います。



コメント欄に書こうと思ったのですが、いつも通り、とっても長くなりそうでしたので記事にしてみました。



質問の内容ですが



“今年で大学2年になる建築学科在籍のものです。
日々設計課題と向き合う日々が続いているのですが、設計案を考えるときの最初のとっかかりの部分がいまいちわからず四苦八苦しています。どういうふうにまっくさんは建築の設計案を組み立てていってるのかなと思い投稿させて頂きました。コンペ等に応募したときの設計案の過程などを聞かせてもらえたらとても嬉しいです。“



というものです。



僕も建築学生でしたので、なんとなく



あ〜、わかるわ〜



と思いながら読んでいました。


さて、早速本題に行こうと思うのですが・・・



その前に、1個だけ確認したいことがあります。



確認というか、アイデアを出したり、新しい作品を作るうえで、これが僕は一番重要だと思っていることなのですが、



そもそも、作品を作ったり、課題を考えたりする目的は何ですか?




ということです。



学校やコンペ等で課題を与えられて、建築学生は無意識に作品作りをしていると思うのですが、そもそも何で作ろうと思っているのかをまず考えて下さい。



その「目的」によって、「設計案を考える時のとっかかり」という最も最初の行為が変わってきますので・・・



多分、こういう質問が出てくる時点で、



”課題やらなきゃいけない!”



っていう前提で作品作りをスタートしていると思うのですが、正直、作品や課題なんてやらなくても別に死なないので、やる必要は無いんですよね。



で、



めっちゃ建築に興味があって、好きで好きで仕方がなくて、課題として与えられてなくても作品をずっと作っているっ!



っていう場合は、こういう質問は出てこないと思います。



だから、今回の質問は後者の「めっちゃ建築に興味があって、好きで好きで仕方がなくて、課題として与えられてなくても作品をずっと作っている」っていうパターンでは無さそうなので、



まずどういうとっかかりで作品を作っていくかっていう議論は置いといて、自分にとっての作品を作る目的を考えてみてはどうですか?



そのうえでアイデアのとっかかりを考えた方が良いのではないでしょうか。



と思います。



例えば、



課題を提出し、単位を取るだけでよければ、正直設計課題にアイデアなんて必要なくて、教科書に載っているビルとか、その辺にある一般的なセオリーで作られた建物と同じような図面+模型で十分間に合います。



僕のようにバイトしたくないから賞金目当てでコンペで賞を取るっていう場合は、自分が作りたい・作りたくないというのは置いといて、「出題者が作ってほしいと思っている作品は何か?」ということをずっと考えて作ります。結果、あからさまに今の時代に求められていそうな作品を作れば良いので、時代に合わせて作品を作っていくため、今の時代に求められているものをリサーチすれば大丈夫です。



こんな感じで、まずは目的を明確にしてください。



で、目的を明確にする場合は、必ず「正直に」考えてください。




正直に考えずに、自分に対してごまかす・演技をするような考え方をすると、作品を作ることがストレスになりますし、得るものは何もないです。



僕の周りにも



「俺は(私は)一生建築のことを考えて生きていくんだ!」

「将来は建築家になるんだ!」

「建築のことが好きで好きで仕方がない、どれだけ徹夜しても、どれだけ忙しくても、どれだけお金もらえなくても、耐えて、建築を続けていくんだ!」




と、声高らかに言ってた人は沢山いました。



で、そう言ってた人たちが社会に出てそろそろ3〜4年経ちますが、結果はどうでしょうか。



この人たちのほとんどは、建築に関係ない仕事してたり、会社辞めてたり、建築業界の愚痴を言っていたり・・・。



これは多分、その瞬間の気分や雰囲気だけで「建築好きかも!」程度の思いで学生生活を送ってるからこうなるんだと思います。



そもそも、人からお金をもらって仕事するっていうのは、



「その日の気分で、適当に作品作ってうれしいな」



なんて学生気分で出来ることでは無いですからね。



人の命を預かりますし、大金を預かりますし、責任重大ですし、嫌なこと沢山ありますし・・・



別になんとなく気分で「好きかも〜」って思うこと自体は悪いことでは無いんですけどね。ただ、こういう中途半端な人々の仲間になりたくないのなら、まず、正直に自分の目的を考えてください。



建築学生の何割かは、正直なところ、建築にそこまで興味ないと思いますよ。



なので、自分が作品を出す目的は、



大学の単位が取りたいからなのか、

就職したいからなのか、

周りからちやほやされたいからなのか、

お金が欲しいのか、

本当に好きなのか



まず明確にしてください。




文章なので、質問の意図がなかなかうまく伝わらないのですが、質問を読む限り、僕は質問者の方が「本当に建築のことが好きで作品作りに励んでいるのかな?」と思ってしまいます。



ちょっと厳しい言い方ですけどね。



ちなみに、僕は建築のことそこまで好きでは無かったですが、コンペがある・無い関係なく、毎日自主的に図面のトレースをしたり、1コンペにつき、提出する・しないに関係なく3作品くらい作ったり、模型も沢山作りましたし、雑誌や書籍にも片っ端から目を通してましたよ。以外にこういう泥臭い作業をしていました。



好きじゃない僕でもそれくらいするので、好きな人は普通もっと試行錯誤するのではないのかな?というのが僕の理論なので、どうしてもこういう厳しい意見になってしまいます。



こんな感じで正直に自分の目的を考えるっていうのは、学校の課題云々の話を超えて、後々の人生にも非常に役に立ちます。



例えば、就職先を選ぶにしても



僕が学校から推薦された就職先は大きい会社でした。



世間一般的な指標では、大学を出て、大手企業に就職すればどうでもいいやつらから「すごい人」と思ってもらえる人になれるわけなのですが、僕は別にそうなりたかったわけでは無いので、そこには行っていません。



正直、僕の希望の人生というのは、僕が仕事したいと思った時に仕事をして、僕が休みたいと思った時に休んで、田舎でのんびり本読んだり、自然と戯れながら生活したいっていうものです。



合コンに行って



「え〜まっくさんはOOにお勤めなのですか?すごーいテヘペロ」


とか


「え!?OOですか?将来安泰じゃないですか!今夜はホテル行きましょう!トリバゴで探してみますね♡」



なんて言われたいとも思ってないですし。(一流企業に行ってもこんなことは無いと思いますけどね・・・。笑)



東京に住みたくないし。



意味不明な出世争いに巻き込まれて、毎日意味不明に残業するのもいやですし。



この結果が今の僕の選択した進路で、正直に選択したからこそわりと僕の希望の生活が実現できているので特に毎日ストレスも無く、困ることも無く生活しているっていうのが現状です。



今や3人に1人は離職してる、働きたくない、目的が分からないみたいな残念な世の中ですので、そういう人生を送りたくなければ、学生時代に暇なうちによ〜く考えてみて下さい。



さて、ここまでは



アイデアの原点以前に、まず



”アイデアを出す目的は何か?”をしっかり考えましょう



というお話だったのですが、さすがにこれだけで終わるとなんか質問に明確に答えていないような気もしますし、せっかく質問してもらったのに



「思っていた回答と違うぜおい!」



ってなるのも悲しいので、



一応、僕が何か作品を作ったり、物事を考える上での発想の原点というか、テクニック的なものをいくつか書いておこうと思います。



ただ、ほんとに何度も描きますが、目的なしにこういうのを参考にすると本当に空虚な結果しか出ないので、やっぱり前提として目的をしっかりとしてくださいね。



正直ね、コンペなんてとっても賞金もらえる以外に特にいいこと無いですよ。笑
僕ももう2ケタ以上取ってますが、有名なデザイナーのサインの入った有難い表彰状なんて無くしちゃってどこ行ったか分からないですし、アイデアコンペ程度なら、取ったからと言って仕事増えるわけでも無いですからね。



まぁ前置きはこれくらいにして・・・



まず、何回も記事に書いてるかもしれませんが、コンペや学校の課題の場合は、



とにかく課題文を熟読してください。



「コンペに出そう!」



と思った時点で、アイデアなんてほぼ無いのが当たり前ですから、課題文を読むというのはアイデアのもとになるワードやきっかけを探すうえで、とても重要です。



で、課題文を読むときにとっても重要なことなのですが、語彙力や言語の表現力を出来るだけ増やしてください。



増やすというか、「許す」感覚に近いと思います。




“建築”という単語1つとっても、



僕たちの両親みたいな一般的な人たちが考える“建築”と、建築学生や建築家が考える“建築”は全く違います。



簡単に言うと、一般的な建築というのは
壁があって、柱が合って、屋根があって・・・



建築をかじってる人が考える建築というのは
壁や柱が無くても、空間や存在に哲学があればそれはもう建築



みたいな。



ちょっと建築をかじってるような人というのは、上に挙げた一般的な建築に対する認識を否定したがりますが、そういう風に建築をとらえている人たちを許して、そういうとらえ方があるというのも認めたうえで「建築」と言う単語を理解してください。



他にも、



「ふわふわ」とか「軽い」とか「オルタナティブ」とか「サスティナブル」とか「オーガニック」とか・・・いろいろな単語が課題文にちりばめられていますが、そういった単語を自分の尺度だけで理解せずに、1つの単語に対する理解を増やしていってください。



「軽い」というのは、何と比べて軽いのか

物理で言う、重量的に軽いということなのか

身軽さや動きの滑らかさを表現しているのか

軽率さや、行動の身勝手さを表しているのか

透明感を表しているのか

浮いているのか

ある程度の重みがあるのか

軽いでは無く「重くない」という表現にするとニュアンスが変わるのか

・・・etc.



といった具合に。



ちなみに、日本語で単語を読むのと、英語で単語を読むのでも、若干ニュアンスが違います。



わびさび と Simple は違いますし、

いただきます は Let’s eatと同じような単語ですが、意味は明確に違います。

座禅に近い単語でmeditationというのがありますが、meditation とは言わず、ZENと言うわけで、ZENというのは英語の世界には無い表現かと思います。



こういう違いからもアイデアって出てくるので、考えてみると面白いですよ。



で、こういう感じで頭を柔らかくして、色んな方向から課題文を読むと、良い作ろうと意気込まなくても、課題文を読んだ時点で、その後出来上がる作品に差が付きます。



当たり前ですけどね。



課題文から素直に作品を作るとして、扱える単語が少ない人と、扱える単語が多い人、どちらも創作力が同じだとしたら、扱える単語の多い人の方が、課題文を読んだ時に感じることが多いわけですから、出来上がる作品も感性が豊かなものになります。



もう一つ、連想ゲーム的に、単語のつながりを探してみて下さい。



何か2つの単語をむりやりくっつけようとするのではなく、先ほども書いたように、許せる単語を増やせば、自ずと単語同士のつながりも増えてきます。



これは、何か物事の抽象度を上げるというものです。
適当に例を出すと



リンゴとトイレのTOTOの共通点は何だろう?

ブラインドとワインの共通点は何だろう?

琵琶湖と世界の共通点は何だろう?



みたいな感じです。



別に机に向かわなくても、普段見かける風景や、日常生活で起こる現象をずっと観察していれば、意外と色々な物に共通点があることが分かりますよ。



とりあえず、いきなり課題文を読み、机の上で



「面白い形はなんだろう?」



みたいな入りで考えるのでは無くて、もっと日常生活の中で、単語の認識を増やしたり、ちょっとした不満や不便をメモったりしてみて下さい。



最初は意識的にやらなければならないので、そこからアイデアへ、そして形への変換はぎこちないと思いますが、慣れてくるととても滑らかに、自然に出来るようになりますので、そうなるまではぎこちない作品を作り続けてください。



それと、ぎこちない作品を作り続けるのもほんとに大事ですよ。



最初から素晴らしい完成品を作ろうとしてしまいますが、そんなのは天才以外出来ない芸当ですからね。



クソみたいな作品をちゃんと完成させて、その完成品を見ながら「なんでこれはクソなのか」ということをちゃんと考えて、大体50作品くらい自分の完成系を見ることが出来れば、色々とスムーズになってくると思います。



最後は根性論みたいになってしまいましたが、やる気があれば試してみて下さい。



あまりゆっくり見直してないんで、誤字や変な表現が沢山あるかと思いますが、最後まで読んでいただき、ありとうございました〜


それでは!



posted by makku at 16:54| Comment(0) | TrackBack(0) | コンペ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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